mishikino's diary

素人が作家として自分を昇華させる研究所

二周目へ向けた方針と、新人賞のメカニズム

さて、と。

粗方読み尽くしてしまったので、二周目に突入しました。

 

読書メーターの方もピタっと止まったような感じになっています。

最初は「売れてる本から根こそぎ奪ってやる」ぐらいの

意気込みではじめたものの、達成してしまうと次が見えなくなりますね。

 

とりあえず、私の場合はライトノベルの読書をイコール

新人賞受賞のための研究と解読、その次に娯楽という

二段構えで行っていたので、苦痛と快楽が両天秤状態でした。

 

して、読み終えてしまっても書き方がわからない状態に突入しました。

おかしいな……初夏ごろまでは読みつつもちょくちょく書いていたのに

全く書けないのです。

 

この精神的な不調はよくわからんので放置しました。

 

で、まあ好みの作品の二周目という再読が開始されました。

本当は100冊読んでからにしたかったのですが80冊ほどでリタイアです。

 

僕は友達が少ない(再読終了)

問題児たちが異世界から来るそうですよ?(再読中)

 

面白かったなー、読みやすかったなー、など本能の赴くままに取りました。

 

 

ところで話が一気に飛躍しますが

面白い話であれば三次選考(最終選考一歩手前)までは残ります。

 

一次選考、三次選考、最終選考、この三つ。

三次選考までは事前に読める眼ができたと思うのですが、

その先がどうしても見えなかったため

とある信用ある筋から情報を得てきました。

 

三次選考までは「加点方式」なんですよ。

面白ければここまできます。ちょっと足りなければ二次選考ですが

まぁあまり変わりません。

 

大体、応募総数から1/10程度に絞られます。

それなりに面白ければ普通に残れる競争率だと思います。

 

激変するのはその次。

選考方式が変動します。

 

「減点方式」

 

国語の論述文でありますよね。

ここがダメ、ここの用法が違う、ここは作風と言葉遣いが不一致

などなど。

 

とにかく粗のある作品からガシガシ落とされていきます。

尖った作品? 面白い作品? 違います。

この先は「完成度」で競い合うことになります。

 

最終の直前でいつも落とされる方はココ。

文章力、構成力──なにより即戦力が足りない。

 

三次選考からその次までに、さらに1/10程度まで絞られます。

この壁が厚すぎる。それの突破口が今まで視えなかった。

 

 

ガガガ文庫が流行に囚われずに我が道を行っていると聞き

・カクリヨの短い歌(性に合った:面白かった)

・王子降臨(性に合わなかった:適当に流した)

・人形遣い(積み本中)

を読んでみました。

 

「カクリヨの短い歌」はどことなく好みで、読了済みの「ダンタリアンの書架

に通じるものがあり、和風の物語が好みということもあって面白く読めました。

 

「王子降臨」は正直ついていけませんでした。

面白くない以前に表現の性に合わない。

 

「人形遣い」は冒頭ぐらいですが食指が動かない積み本になっています。

 

と、まぁこの三作品に共通して抱いた感想は「完成度が高いな」でした。

ネタとしては使い古されたり、異質だったりでしたが、文章がしっかりしている。

ド初心者でも読んでいてイライラしない。

 

 

などと分析を重ね……受賞するにはどうやっても文章力の壁を突破しなければ

ならないという結論に至りました。

 

ちなみにガガガ文庫を例に出しましたが、情報筋から聞いた新人賞は

それはもうひどいようです。勝負作は絶対に出さない。

適当なものを投げつけるぐらいで丁度いいなどと考えていたり。

そこで受賞する気は正直に言って──ない。

 

新人賞の選考メカニズムを解明したところで私にはまだまだ縁はないのですがね。

とりあえず研究所という形式をとっている以上、こういう

「更新頻度は低いし、期待するだけ時間の無駄な気がするけど、

ときどき凄い情報を持ち帰ってくる」的なアピールをしてみたり。

 

あらゆる能力が底辺レベルですが、観察眼、洞察眼、推測仮説解読は

なかなかのものなのですよ。

 

 

さてと、文章力が最終選考まで突破する鍵だと今のところ結論づけているのですが

私の場合、そもそもすぐに身につくわけでもないので、

別の角度から模索しています。

 

すなわち

 

作風に合っていれば別に高度なテクニックなしでもいいじゃん」

 

というもの。

最近の受賞作やら本屋に陳列されている作品を読むと

文学的なモノが強いんですよ。

 

「こんなもん書けるようになるまで10年はかかるわ」

というのが結論。

 

それじゃどうするか。

軽いノリで文章作りをしてネタで勝負をする。

今のところこれが結論ですね。

 

結局のところ、初心者にありがちな台詞集に帰ってきてしまったわけですが

そもそも難しく書く必要はどこにある。という開き直りです。

 

作風と文章が一致してりゃいいんだ。

難しい作風で難しい文章を書くのが主流みたいですが、

簡単な作風で簡単な文章を書いたっていいはず。

 

というわけで、創作は置いておいて気楽に読めて楽しめる作品の二周目です。

 

僕は友達が少ない(再読終了)

問題児たちが異世界から来るそうですよ?(再読中)

 

ね。アンポンタンでも面白おかしく読める作品でしょ。

こういう作風を目指してみようかなと。

まぁ、新人賞でこの手のものが受け入れられるかは未知数ですが……

 

これは感覚的なものですが、現在の受賞作は

文章力8:アイディア2ぐらいの割合だと思うんですよね。

 

私は文章力6:アイディア4ぐらいを心がけてみようかなと。

この道を選んだからには絶対的に必要になってくるのは……

「圧倒的に個性あふれるキャラクター」と考えています。

 

再読中の上記二作品で特に優れているのはまさにその点なり。

 

まぁ面白おかしく読んでいるだけなんですけどね。

今回はほぼ100%娯楽目的で読んでいます。実に楽しく時間を忘れる。

 

 

今回役に立つ内容は新人賞のメカニズムぐらいですが、

きっと「どこから漏れた!」ぐらい重要なことなので内密に。

 

これを知っている人と知らない人で途方も無い差ができると思うので

黙って自分の中にしまって、受賞に向けて取り組んでください。

 

私はしばらく気に入った作品の再読をしてます。

新人賞に出す本命作品の創作なんてまだまだ。

 

 

御式乃でした。