mishikino's diary

素人が作家として自分を昇華させる研究所

魔改造(キャラクター台詞編)

やっていいものかどうか迷った末にやりました。

間違いなく、『魔改造』と呼ばれる部類です。

 

キャラクターを強化したい。そのためにはどうすればいいか。

そう考えた末に見出した方法でした。

 

  とあるRPGビデオゲームのキャラクター台詞を

  すべて書き起こす。

 

着想はこうです。

「ストーリーは決まっている。何周もしたから大筋を覚えている」

「設定も大体知っている。設定という設定もなかったする」

「キャラクターは固まっている。それに沿った台詞が用意されている」

「キャラクターが非常に多く登場し、かつ個性的である」

 

決まりだ。全部やってやろう。

そうして苦行の一ヶ月が先ほど終わりました。

最初の一週間はノリノリで、残りの三週間はストレスしかなかった気も。

 

 

さて、選んだゲームですが、ちょっと大人で仰々しい台詞が欲しかったので

テイルズオブエクシリア2をチョイスしました。

 

「うむ」「なのだ」「いかにも」「なんと申す!?」とかですね。

売れ筋では、アクセル・ワールドの黒雪姫先輩がこういうしゃべり方ですかね。

 

「ガイアス」が当初の目的だったのですが

他のキャラもあれよあれよと、吸収してしまうと同時にツッコミ満載でした。

 

「起こった」「起った」「怒った」統一しろ、語感が同じもん使うな。

などなどライトノベルとしては使い物になりません。

むしろ使える部分の方が少なかった。

 

「ごめん……」「ごめん……」「ごめん……」

ごめんしか言いようないんかい! とかもありました。

 

 

やっちゃったかな。感覚が大きく狂っちゃったかな、と思いつつ。

「やっと終わった」という巨大な安堵感もあります。

 

「もう充分だろう」という思考と裏腹に、

「投げ出さず最後までやることにも意味がある」という

謎の発想が邪魔をしました。

 

思えば、ライトノベルを通じて己を昇華させるため、プロを目指し始めてから

「最後までやり遂げた」ものは、プロット一本を除くと、

これが初めてかもしれません。

 

ちなみに、プレイ済みの方向けですが、

メインエピソードのガイアスが終わった辺りでやめたいと思いました。

そこからはストレスだけが募る毎日です。

もう得るもの得たから次になんかやりたい気持ちでいっぱいでした。

 

 

台詞はもちろん当初の目的のものを拾えましたが

それ以上に、『地の文の大切さと使い方』を痛感した気がします。

 

台詞だけでライトノベルを語ることもできますが

ビデオゲームRPGともなれば、アクションと心理が必要になります。

 

ゲームでは台詞文字やらチャット文字は飾りでした。

声優さんが命を吹き込んで、始めて文章に思想が宿ります。

逆にボイスがなければ、ほぼ無価値。駄文にしかならならないようです。

 

「必要なものを描くために、必要なもの」が見えた魔改造でした。

 

 

   台詞を活かすために、どういう地の文を書けばいいか

 

   ですね。

 

 

それが今回の魔改造の中に詰まっていました。

 

これだけすると、ノベライズしてみたい気持ちも出てきますが……

「もう一度、台詞とにらめっこしながら、地の文を入れて書ける?」

と自分に問えば、書きたくないが正直なところです。

 

もう勘弁してくれってぐらいの拷問でした。

テキストデータ量にして490KBです。どんだけ……

 

このうち、ノベライズで必要な台詞はきっと1/20ぐらいですよ。

1/100まである。

救われません……

 

きっと今回の修業は意味をもってくれると信じなければ、

くじけちゃうレベルですね。台詞はもう大丈夫、ばっちりだ。

ブレはほぼ出ないし、引き出しも増えた。

 

次は……スターオーシャン4を書き起こしたいなー。

 

  や る か よ !

 

恐ろしく時間がかかるし、得られるものはもう得たと思うのでやりません。

好きなゲームであり、ストーリー性があり、キャラクターが個性的である。

そんなものを書き起こしてみるのもいいんじゃないですかね!

何も得られないどころか、感性が狂う可能性が高いですが。

もうヤケクソです。

 

 

さて、次にやることも決まっていたりします。

 

また魔改造ですよ。

台詞の次は地の文ですよ。

 

  キャッチコピー:

   昇華のために個性を殺す覚悟があるか?

 

今回はこの一ヶ月の壮絶な自己改革をお送りしました。

「武器を増やすためにはどうしても一時期、調子を落としてしまう」

そんなものなのです。ちなみに「ちはやふる」の引用です。

 

 

地の文の魔改造……それは!

また今度の機会に記事にしようと思います。

 

次は今回以上に時間がかかると思うので、

魔改造(地の文編)かな、は半年か、一年後か……

いつになるかわかりません。

 

地の文の魔改造を終え、個性を取り戻し

すべてが揃ったときこそ、投稿作を書き上げる勝負のときです。

 

またお会いしましょう。

 

 

自分で魔改造してしまった

御式乃でした。